eスポーツ×障がい者 ゲーム依存になってしまわない?!

障害者の自立支援

スポーツとは、時代が変化している

スポーツと聞いて何を思い浮かべますか。

野球、サッカーなど企業がチームのスポンサーとなり、有名選手となれば国民的な認知度は高く

将来の夢はプロスポーツ選手と、子どもたちには憧れられる存在です。

そういった流れが、インターネットの世界にも広がり、また大人だけでなく、子どものテレビ離れが

進み、今やテレビに出ている有名人よりもyoutuberやeスポーツのプロゲーマーの方が

知っているという子どもも増え、憧れの職業になっています。

それは、障がいをもつ者も同じ、時代が変わりつつあります。

日本はまだまだは賞金の額は法律上少額しか設定できず、規模は小さいですが

アメリカや韓国、中国、世界では熱狂的なブームメントになりつつあります。

しかし、2019年にWHOがゲーム症(障害)を正式な疾患として認定したこともあり、

日本では子どもを持つ親の世代からしたら、‘’ゲーム依存症‘’という、デメリットしか

思い浮かばないといことも多いはずです。

弟がeスポーツをはじめだした時も両親は

「eスポーツは仕事にはならなし、ゲームの世界にこれ以上依存させていいのか。」

と思っていました。

障がい者とゲーム依存との関係

弟は小学生低学年ぐらいの頃からゲームが好きでした。

自閉スペクトラム症と診断されているのですが、今より反抗期に入る前のほうが

発語があり、コミュニケーションを会話でできていたと思います。

その頃は学校で軽い会話はできるので、

近所の同級生がゲームをやりに遊び来ることもありました。

弟としては人と目を合わせて会話するのは苦手だけど、

ゲームというツールを介すれば交流ができるのです。

しかし、友人たちも成長し交流がなくなっていく、また、こだわりが強く、

好きなこと気になることに過集中するという、

障害特有の傾向とともに依存性が高くなっていきました。

 

ちひろ
ちひろ

発達障害には対人関係が苦手な反面、なにかに集中し、高い才能を発揮するなど、凸凹な特徴がある。

そのことで、周囲から孤立しやすく、ゲーム依存に陥りやすい状況と環境がそろいやすい。

 

ゲーム・インターネットの世界でも居場所がある

今までの一般的な障がい者の進路は軽作業をする作業所のようなとことが多く、

両親もその知識のままで弟の進路を決定していたと思います。

興味のあること以外したくないというこだわりから、通所が困難となっていました。

そのことで親からは叱責され、ストレス解消の矛先がゲームで、

プレイ時間が長くなり昼夜逆転を助長させていました。

弟にとっては、唯一そこが安らぎでリラックスできる場所だったのです。

eスポーツの世界に踏み入れてから思うことは、

親世代と10代のころからインターネットと繋がり、SNSを使う世代とは

対人関係の概念から違うということです。

 

ちひろ
ちひろ

対面だけでない、インターネットの世界でも交流があり、その子にとってその居場所が心の拠りどころとなってる。

 

無理にその世界から遮断させない。ひとそれぞれ得意なことはある。

それを伸ばせることが、私たちにとってeスポーツでした。

eスポーツが障がい者の社会参加のきっかけに

弟がeスポーツの就労支援事業所に通所を始めた頃から、朝起きるようになり、

出勤ができるようになってきました。

自分の好きなことを共通の話題で繋がれる、‘’外の居場所‘’と認識しだし、社会参加

のきっかけとなりました。

また、eスポーツは知的障害だけでなく、身体障害をもっている方でも

操作する周辺の機器環境を整えれば、健常者とも競技することができます。

実際に、大会では身体が不自由でベッド上に寝たままの方も参加されていました。

まさに、移動が困難な状態でも、ひきこもりでもスポーツに参加できる、

eスポーツは障がい者と親和性が高い競技です。

まとめ

一年前には思ってもいませんでしたが、大会の日には家族全員で画面にかじりつくように

応援しています。試合前には一緒になって緊張したり、

試合の中で技術力があがっていることに成長を感じたり、まさに‘’スポーツ‘’です。

eスポーツの世界に踏み入れて良かったと思うことは、弟の表情が生き生きとしだしたことです。

好きなことを続けていいと認められ、自信につながっていると感じます。

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